【コラム】東京の野菜はまずい?
今日は、東京の野菜の誤解について話していきます!
みなさんは、東京の野菜はおいしいと感じているでしょうか?
地方から来られる方の中には
「東京の野菜っておいしいイメージがない」
って言われることもあります。
何を隠そう、僕も最初はそう思っていました(笑)
僕は福岡の田舎の方の出身で
回りが田んぼだらけの中で、住んでいたこともあり
「東京って車の排気ガスが多いし
水もきれいじゃないし
そんな場所で、できた野菜なんて
あんまり美味しくなさそう」と
と福岡にいるときはそう思ってました。
今回は、その点について考えてみたいと思います。
ただ、まず前提としてお伝えしておくのは
東京のスーパーで売られている野菜の大半は
東京の野菜ではなく地方の野菜です。
なので、これから話す東京の野菜というのは
東京産の野菜についての話です。
で、東京の野菜なんですが
収穫体験をした人なら分かると思いますが
東京の大半の野菜は
自然が多いところにあり
排気ガスにあまり晒されていません。
都心寄りだと住宅街の中にありますが
住宅街なので、ビルが立ち並ぶ所みたいに
車の往来が多いわけではありません。
↓この写真はよくお世話になっている中西ファームさんの畑。
もはや東京に見えない(笑)
逆に言えば
田舎の方が場所によっては高速道路のそばや
ショッピングモールの多いロードサイドに畑があり
都会だから、田舎だから、の判断は微妙なところです。
もちろん東京にも道交通量の多い畑は、あります。
ただ、そもそも論として
排気ガスの農作物に与える被害は
限定的と言われています。
例えば茶畑での茶葉の収穫には
排気量の多い収穫機で収穫していますが
その排気ガスによる被害報告はありません。
その理由は
農作物は排気ガスを直接吸収しないからです。
葉には付着しますが、洗えば取れるものです。
農作物は土や根を通して、吸収する構造のため
排気ガスによる影響はないそうです。
そして東京都の排ガス規制により
1960代に比べ数十分の一になった数値もあり
排気ガスによる影響は昔に比べ大幅に減っています。
では次に水はどうでしょうか。
水も昔は東京の水はまずいと言われ来ましたが
排気ガスなどの大気汚染同様に
技術の向上や規制などにより
東京の水も大幅に向上しました。
検査項目もミネラルウォーターよりも多く
安全性も味も、自然の水と比べ大きな差はありません。
ただ、もうひとつ気になるのは酸性雨。
昔はかなり話題に上っていましたね。
排気ガスの話しともかぶりますが
車の多い東京での酸性雨はひどいのではと思っていました。
しかし調べてみると
また酸性雨は都会かどうかよりも
地形や気候、風向きによって変わるため
東京に酸性雨が特段多いわけではありません。
以上のような理由から
少なくとも東京の野菜がおいしくないという
根拠はなさそうですね。
自分でも調べてホッとしてます(笑)
とはいえ
公害問題があった高度成長期ならば
結果は変わっていたかもしれませんし
東京全体に緑も自然も少ないのも事実で
環境的には、まだまだ課題はあります。
鉄腕ダッシュの番組じゃないですが
都会にも生物多様性の環境を少しでも復活させ
技術だけに頼らないように都市農業を願います。
とりあえず、今回は以上です!
次回のコラムは
【東京の野菜がおいしい三つの理由】
について話したいと思います!
東京の農業の魅力を伝えていけたらと思います!^^